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Honey Lemon Water: Glass Mask Version

『ガラスの仮面』感想・妄想語りブログです。 *制作元とは一切関係がございません。

Entries

新刊が出るらしいですね!

大変ご無沙汰いたしております。

このところ、彩雲国に関しては一応角川文庫版を買って読んだり(そこそこ修正ありましたね。割と読みやすくなったような…)などはしていたのですが、終わった感が強かったのと、偶然彩雲国並みにはまってしまったものができてそっちの世界にどっぷりつかってしまっていたので、中々自分のブログの更新もままならない状態でした。

*ラノベのようなRPGで、悠舜に似た容姿(顔のみ)のキャラも出てきます。ずっと以前からシリーズで連作ものの某軌跡シリーズといえばピンとくるかな?で、そこに出てくる軍人さんカップル(になるかも?)がいい感じで好みにはまってしまったといいますか。ただ、この人たちも結局悠舜と凜に近い性格付けの二人(振り回され系の人だけど優しい&男装の麗人、但し本職の軍人さんで完全にオスカル様と同じで女性陣に大モテという設定)で、それがやっぱり私の好みなんだと再認識できました。いずれそっちの方でも記事を書こうかなと考え中です。

ただ、最近何人もの方からコメントをいただき、それ以前にもこちらでもこっそり巡回しているサイトさんから情報を仕入れてはいたので、さすがに出てきました。どうも最新刊がハードカバーで出るようですね。

というわけで、一応こちらでもご紹介をと。

彩雲国秘抄 「骸骨を乞う」


あらすじを以下に引用しておきます。

彩雲国“さいご”の物語、堂々解禁!!
[ 著者 ]
雪乃紗衣
イラスト:由羅カイリ
[ 内容 ]
後に「最上治」と謳われる国王・紫劉輝の治世の陰には、彗星のごとく現れ消えて、また生まれゆく命があった……。大ヒットシリーズ「彩雲国物語」の知られざるエピソードを書き下ろした、著者渾身の連作短編集!


ということらしいです。「骸骨を乞う」とは、またおどろおどろしい感じがする言葉ですが、きっと意味があるのだろうと思い、検索しましたところ、以下のような諺らしいです。

役人が退官・辞職を願い出ることで、臣下として主君に捧げた体ではあるが、辞職に当たり、せめて骸骨だけでもお返ししたいと頼んだことから。出典はこちら

となりますと、やはり秀麗退官の辺りなのかな?と予想。ハードカバー出版になる辺り、少女小説の枠を超えてしまっているわけですし、大人の秀麗を思う存分描けるわけで。悠舜外伝はやはり幻になっちゃいそうですね。ちょっと残念かも。ただ、生まれゆく命…って辺りからしたら、次世代系が読めるかも!という期待もちょっと膨らんだりして。まあ、短編集ということですから、いろいろなキャラのその後なり、全く違うファンタジーな世界が繰り広げられたりと、考え出したらキリがないので、あまり予想せず普通に楽しみに待ちたいと思っています。時期的に多忙なこともありますし。

文庫の方の発売が止まってしまったのは新刊があったからなのですね!また4月以降に文庫で修正版が読めればなあと思っています。コミックも3月に最終巻とのこと。龍蓮が主役らしいですが…?

あと、何となく思ったのですが、今回ビーンズ文庫で出ずにハードカバーで出版という形態を取ったということは、雪乃先生はこれからは通常の作家さんと同じような扱いで書かれるのかな?という気がしてきました。もうビーンズでは書かなさそうですね。まあ少女小説というのは制約が多いですし…。売れ行きを気にしないで良いのであれば、そちらの方が向いているかもしれませんね。

といったところで。発売は3月23日以降っぽいですが、またその辺りで出没するかもです。
*CommentList

小冊子読めました!&プチ感想

突然ですが、小冊子を読むことができました!当ブログにいつもお越しいただいて下さっている方からご好意でお貸しいただけるということで、無事読むことができました!本当にありがとうございました!

感想で御礼をということで、今から思うところをつらつらと書きたいと思います。ただ、李鈴さまのあらすじ&感想がかなり充実しており、私の感想もほぼ同じものが多いことから(何せ後日談ゆえに考察事項が少ないですし)、思ったほど長い感想にはならなさそうです。ご了承ください。

あらすじは李鈴さまのブログでお願いします。

「花のあと」 (あらすじはこちら

こちらの感想は情報整理が主になりそうです。箇条書き方式で行きます。

・時間軸は春、遅い桜がまだ山の方では残っている時期(4月中旬-下旬あるいは5月初旬:理由は「栗花落(つゆり)」の項参照)頃の3日間。祝日で、想い人に白い花を贈る日。いろんな説が乱れ飛んでいる模様。菓子屋(と黄家)の陰謀説もあり。これは現代日本でも同じですが、4月末辺りですと、サン・ジョルディの日(4/23:詳しくはこちらで)とかいうのもありましたね。たしか、この日はそれこそ花と本を送って云々だった気が。本屋の陰謀ですし、まさに小説にはぴったり!

・場所:主に2元中継。1)十三姫と劉輝@後宮。2)旺季領地内の旺季邸。リオウが孫として遊びに来てる。陵王も。時折紅家貴陽別邸(絳攸)

・登場人物:劉輝・十三姫・邵可・旺季・リオウ・陵王・絳攸・世羅姫(初台詞!)・静蘭・タンタン・秀麗・燕青・鬼姫(栗花落姫)くらい?

・「栗花落(つゆり)」:旧暦5月7日頃を指すらしい(リンク)。栗の花の落ちる頃と梅雨入りがかぶるからなのでしょう。これが鬼姫の本名。ということで、晩春あるいは初夏のイメージを持つ女性ということのようですね。元は髪が長くて綺麗な女性。黒狼となったときに髪を切って修羅の道へ。

・栗花落(つゆり)の花:50年に1度しか咲かない花らしい。リオウが必死で保存しようと頑張っていた場面が面白かった。

・でも、「栗花落」という言葉は、元々「栗の木の花が落ちる頃=5月末~6月初旬頃」っていう意味から来てますよね。ということで、栗の花で考えてみますと、花言葉は「私に対して公平であれ」(イギリス)であり、木言葉は「私をもっと高く評価してください」「私を正しく認めてください」(フランス)らしい。(リンクはこちら)。で、栗の花って……臭いが強烈なんですよね。うーん。知らない人は調べられるとびっくり!かも(あまりおすすめしませんが)。。。まあファンタジーなので、仕方ないんですが……。

・お手玉:ついにこれにまつわる話が出てきたなあと。ちょっと待っていた節がありました。陵王も絡んでくる辺りはいささかどうかな?と思いましたが。あと、時を超えたファンタジーになりすぎていたきらいもあったかな?(若干辛口)

・50年か。長いですね。でも無事に生き延びたことに意義があるということか。

・全部そろったお手玉。次はリオウに譲られるのかな?そうやって世代を超えて受け継がれ、やがて永遠へとつながっていくのがテーマなところは、ベタですが結構好きです。

・十三姫の健気さにはさすがに迅も邪魔できなかったようですね。杏仁豆腐がおいしそう。劉輝と上手くいかなかったのは残念ですが…。相性よさげだっただけに余計。まあ、これは劉輝が一途だったから仕方ないですが…。

・モテない男同盟@冗官室に大笑い。タンタンはともかく、何と静蘭まで加入とは!!!まあ、これはどうもタンタンと冗官たちが燕青のために一役買った模様ですね。

・絳攸が↑の同盟に入らずにすみ、しかも新たなフラグまで立ちそうなんて!!世羅姫、まだ幼いけれど、将来超有望そうですね!この調子ですと、世羅姫に押し切られて結婚&名実共に紅家入りですか。そして、宰相になることも確定してますし…。なにげに凄い未来予想図!?紅家当主になるまでは???です。なにせ黎深と百合姫の子供次第ですからねえ。ただ、これは悠舜と凜の子供との関係にもよりますが。次世代話読みたいなあ。

・燕青と秀麗の関係は「名」より「実」を取った感じになりました。結局秀麗が官を辞すまでの時間と劉輝との結婚生活の時間を秤にかけると、一緒にいられる時間は正直劉輝より燕青との方が長いという。ただ、私としては燕青だけにはそういった心は見せないで欲しかったなあと思ったりします。ほのめかす程度の描写で良かったのにと。その方が燕青の株がさらに上がったように思います。まあ、恋人の振りだったとしても、市井で堂々とイチャイチャできるのは劉輝もうらやましいでしょうね。後宮よりも、そっちの方が秀麗に合っている気がしますし。でも、秀麗も、見合いに出すなら燕青の方が…って思っている辺り、なんだかんだとよく見てますね。

・邵可の涙が印象的なラストでした。やっぱり生き延びることこそが最後で最大の使命になってしまいましたね。旺季と邵可は、とにかく頑張って長生きしてほしいです。特に紫闇(下)で秀麗が30歳の若さで亡くなったと明記されている以上、他の人たちが頑張って生きないと……と思います。

ちゃんとまとまった感想にならずにすみません。一応、ちょっとは違う視点を入れたいのですが、難しいですね。

現在かなり忙しくて中々感想アップできません。とりあえず一旦止めて、悠舜話は次回に。しばらくお待ちください。
*CommentList

マメレージ小冊子あらすじ

情報絶賛募集中にしておりましたところ、李鈴さまより、あらすじの引用許可をいただきました!私も先にそちらを見つけて読ませていただいており、非常に充実した内容なので、是非ご紹介できればと思っておりました。本当にありがとうございます!!こちらで全文引用させていただこうと思っておりましたが、ちょっと長いので、こちらからリンクの形にさせていただきました。ご了承ください。

(その1)は1本目のお話
(その2)は2本目のお話 のあらすじ&感想です。

これ読むと、やっぱり「悠舜、恐ろしい子!」ってことらしいですね。

ますます読みたくて仕方なくなった管理人でした!

さて、彩雲国物語角川文庫版がついに発売になったようですね。多忙ゆえまだ見ておりません。コミック8巻も買わねば…。また色々忙しくなりそうです。ではでは~


マメレージの小冊子

ご無沙汰いたしております。本業が怒濤のように忙しく、妄想する間もない日々でした。

さて、標題の件でコメントいただきました。80ポイントためた方からタイトルを教えていただきまして。

小冊子は全95ページ!お話は2本立てで、

「花のあと」



「生ける悠舜、呪いの棺桶を走らす」


なのだそうです。しかも、「その後」のお話らしい!コメントいただきました皆様ありがとうございました!

なんと、当ブログでも使った「死せる孔明、生ける仲達を走らす」のもじりがタイトルになってますね!ちなみに、当ブログでは「病める悠舜、憂う読者を惑わす」としてました。ちゃんと「生ける」と「走らす」をうまく取り入れておられるのがさすがプロ!ってことで。いずれにしましても、素敵な偶然で嬉しい限りです。

やっぱり悠舜=孔明なんだ!とわかったのもありますが、タイトルから察するに、悠舜が主役(?)とまでいかなくてもそれなりに中心人物なんだろうと思われるあたり、悠舜ファンの管理人にとってはとにかく読みたくなるタイトルですよ!そしてこのタイトルですと恐らくコメディでしょうから、絶対おもしろいはず。大いに気になりますね。

80ポイント集めるのはさすがにできませんでしたので、読むのは諦めており、ゲットなさった方の感想でも探そうかなと思っていたところなので、コメントで情報いただきましてとても助かりました。本当にありがとうございます。

また、もしお読みになった方で差し支えなければあらすじを是非お教えいただけましたら。できましたら引用も許可いただけましたらとても嬉しいです。ということで、これに関しては情報orコメント絶賛募集中とさせていただきますね。

*追記:緑荻さまよりあらすじお教えいただきました!ありがとうございました。ブログをお持ちですので、お読みになりたい方は検索の上お訪ねくださいね。(直接リンクはしていません。ご了承ください)

妄想呟きメモ(58)

いつの間にかブログ開設4周年を超えておりました。自分でもびっくりです。更新が極度に落ちている中、コメントなどいただきまして本当にありがとうございます。数年前の記事までお読みいただいてコメントいただきまして本当にありがとうございました。基本自分の関心にしか興味が向かず、勉強不足のところも多々ある中、新しい視点をお教えいただきまして、とても助かりました。やはりいろいろな視点から読めるのがこの作品の良さですね!

さて、再び妄想呟きです。やっぱり悠舜ばっかりです。完結後ですし、もう遠慮なく大人解釈で進めてますので、その辺はご理解を。

・仕事と食事

『紫闇(下)』で、悠舜が食べ物を調節して体調悪いように見せかけていたとか言ってました(p. 460)が、それでもちゃんと仕事は完璧にしていましたよね。ついでに子作りも…(笑)。

さて、ネットサーフィンしていましたら、偶然面白い本の記事をみつけました。以下に紹介しておきます。

『成功する人は缶コーヒーを飲まない』著者:姫野友美

現代日本のビジネスマンと食事の関係についての書物です。特に後半部分、とあるミネラルを取ってると、仕事にも、恋愛その他(!)にも有効だというところに引っかかりまして。当然悠舜、これ絶対食事に取り入れてたよね!ってことで。

そのミネラルとはいわゆるZn(亜鉛)でして。栄養学をご存じの方には当たり前のことだと思われます。亜鉛は皮膚を強くし、記憶力の低下を防ぐ他にも、味覚障害の改善やら、果ては男性の薄毛対策やら精力増進につながるらしい!実は(特に男性の)不妊治療にも取り入れられているミネラルでもあるそうです。有名どころのサプリでは「エビオス」とかがありますよね。詳しくは上のリンクから記事をお読みいただくとわかりやすいですよ!

当然彩雲国にはサプリメントなんてないでしょうから、これを含んだ食べ物(リストはこちら)を上手く取り入れていたのに違いないでしょう!見かけは瀕死でも頭はクリアに動いてくれないと困りますし…。上記のリスト中で彩雲国物語で手に入って悠舜が取り入れてそうな食べ物って、卵とか、松の実、ゴマ、肉類とかでしょうかね?

もしくは、姫家秘伝のサプリもどきのお薬か、食事レシピがあってそれを取っていたと解釈しておきたいですね。やはり、姫家は軍師一族ですから、兵站がらみで栄養学に関する研究結果もきっとあったはず。薬草や毒物の研究と一緒にやっていたような気がします。縹家に負けず劣らずって感じでしょうか!?

それにしても、姫家の人たちは生きる気力がない人が多かったとか『黒蝶』で書かれてましたが、これは半分以上嘘ですね。なんだかんだ言って一族ずっと続いてきたわけですし、今ではちゃんと跡継ぎもいますしね。

…というわけで、体調不良に見せかけても、仕事も夫婦関係もバッチリだった悠舜の秘密がこれで明らかに!(嘘)

ちなみに、亜鉛は女性にもおすすめのミネラルなので、ちょっとでも取り入れていくといいと思いますよ~!(回し者)

他にも書きたいことがありますが、またそれは次回に。
*CommentList

少女小説から脱皮!?

本編完結後も拍手やコメント、本当にありがとうございます!いつもありがたく読ませていただいております。お一人ずつに返信を差し上げたいのですが、やはり時間が中々取れません。御礼のみですみません。

まだまだ管理人の中では妄想が続いており、色々書きたいのですが、需要がもうないかも…というのもあって、一人で盛り上がっても痛い奴だなとか思われそう(もうとっくに遅いのは承知してますが)……と少々躊躇していましたが、ここに来てありがたい情報が!!

たまたまいつも新刊情報を載せて下さるサイトさまを訪問しておりましたら、彩雲国物語の「はじまりの風は紅く」が角川文庫10月25日に発売になるそうです!

リンクはこちら。 *ビーンズ文庫じゃないですよ!

ということで、彩雲国がついに少女小説枠を脱皮!ということになりそうです!

大抵こうした少女小説からの移籍ということになった場合、まず表紙が変わりますよね?つまり、由羅先生のイラストではない、大人向け表紙で…って事ですか!?もしくは、表紙はそのままで、中身のイラストのみなしになるのでしょうか?大いに気になります。

私個人は由羅先生のままでもちろん良いのですが、イラストを変えた方が少女っぽくなりすぎない分、読者層を絞らずに新たな読者を獲得できそうですし…販売戦略としては普通はそっちを選ぶのかな?という気もします。ただ、彩雲国はかなり由羅先生のイラストに依拠しているところがありますからね…。ちょっとどうなるかわかりませんので、動向を注視していこうと思います。

あとは角川文庫版で全巻出るかどうかですね!こればかりは売り上げ次第だと思われますので何とも言えません。普通は、全巻出たわけですし、毎月1巻ずつ発売なのではないかな?と私は期待しております。でも、角川文庫版になるということは、少女小説よりは長い間書店の本棚に置かれることになるわけですね。雪乃先生にとっては、デビュー作でここまでこられたら本望なのではないかと思います。

*追記:結城光流先生の少年陰陽師シリーズも角川文庫化されているようで、そちらの発売ペースが大体2-3か月毎になっていますので、それに合わせた形になると思われます。さすがに毎月は難しいですよね。あと、少年陰陽師シリーズの方は表紙が変更になっておりました。やはり彩雲国も変更ですかね!?

ということで、とりあえず発売日前後には角川文庫版を確認しようと思ってます。(コミックも大体似たような日取りで発売予定ですしね!)

さてさて、角川文庫版では多少の改稿はあるのでしょうか!?最終巻が出てたったの3ヶ月で…という時期ですから、ちょっと難しい気もします。それでも、万が一改稿ありだとすれば、要チェックですね!色々改稿して欲しい部分が多々ありますし、せっかく角川文庫化するのであれば、ここで是非設定の再確認を…!とかリクエストしたいです。いずれにせよ、角川文庫版の後書きは書き下ろしになるでしょうから、それはかなり気になりますね!

そして、万が一の改稿ありだとするならば、もう少し大人路線に変えていただくのは全く問題ないですよ……!!とか。(おい)

それ以前に悠舜外伝は何とかしてでも表に出していただきたいものですが…。

いずれにせよ、まだまだ彩雲国は終わってませんよ~~!ということで、このブログの存在意義もまだ多少は出てきそうですし、頑張って設定の再編集などをぼちぼち進めていこうと思っています。ついでに妄想もいっぱい書いていこうとか思ってますので、更新は亀ですがどうぞお楽しみに!!

妄想つぶやきメモ(57)

本編が終わって一定期間を過ぎた後でさえ、大いに妄想全開で楽しんでいる管理人です。思ったより飽きてない自分にびっくりです。相変わらず悠舜中心で書いていく予定です。

・権謀術数に生きる男とその妻ってこんな感じ?

偶然家にあった永井路子著『山霧―毛利元就の妻(上・下)』(文春文庫)を読みました。確か約10年ほど前の大河ドラマの原作だったはずです。当時の大河ドラマを見ておらず、戦国大名に関してはうろ覚え程度の知識しか持っていなかったので、新鮮に読むことができました。

とりわけ、この小説で描かれている夫婦関係を読むのが楽しかったです。作者が「中国山脈の山裾の霧の中を這いずりまわりつつ、十六世紀を生きた若い男と女の話」と書くように、まさに元就とその妻「おかた」の関係を読むのがこの物語の醍醐味でしたので、それを十二分に楽しませていただきました。

少女小説でない歴史小説だとこういう感じで夫婦が描かれるんだ…というのを再認識したりとか。陰謀家の妻ってこんな心理でいるんだな…というのがちょっぴり垣間見えた気がしました。

ちなみに、Wikiを参照して、毛利元就という人物は、表題の通り結構権謀術数を駆使して領土を拡大してきた人だというのを知り、実際に悠舜が政事を行っていたらこんな感じなのかな?やっぱり甘くないなあ…って勝手に納得してしまいました。

あと、元就は、おかたがなくなるまでは他に側室とかいなかったらしく、その点も非常に読んでいて良かった点でした。戦国大名にしては随分希なタイプだったようですね。非常に仲良し夫婦だった点も、この作品が気に入った理由の一つです。

全然違う作品なのに、悠舜と凜の関係とちょっとでもリンクするかな?と思えたのがこの作品を読んだ最大の収穫でした。彩雲国は一応少女小説の枠組みで書かれてはいますが、結構その枠組みから出ようとしていた部分が多少ありましたよね。悠舜と凜については、シリアス部分では確実に大人方面を意識した関係になっている点からしても(無論、最後の最後の場面では少女小説の枠組みにきっちり嵌まっておりましたが)、外部の小説描写からそれとなく妄想を広げてみるのもまた一興ということで。

以下に簡単な作品の感想を。

物語は毛利家が大内家と尼子家の間に挟まれて微妙な立場の小領主に過ぎなかった頃を中心としています。*毛利が大きくなるのは大内家が滅亡して以降のことで、元就が結構年を取ってから。ちなみに、その頃には妻の「おかた」は既に亡くなってます。

永井路子版毛利元就はかなり慎重に事を進めるタイプ。かたや「おかた」は割と器の大きな楽天家タイプで、中々バランスが取れた夫妻です。そして、永井版では、一応政略結婚で嫁いできたものの、「おかた」は単なる「人質」のお人形ではなく、自らしたたかに動いています。結婚当初は奥さんの方の実家(吉川家)から間者を呼んでいたりとか、色々あったりして。夫婦とはいえ、どこかピンと糸が張ったような緊張関係があるなど、さすが戦国時代の政略結婚だなという側面も見えました。

また、互いに夫婦として少しだけ気安い関係になった後、元就がおかたに仕事の話を結構するようになりますが、それでもやっぱり最後まで隠す部分はお互いに持っているわけで。というのも、その頃、おかたの実家である吉川家は尼子の方に与しており、微妙に大内寄りな毛利家としてはかなり慎重に動かざるを得ない面があったと。互いに背負った家がある以上、単なる夫婦でいられないのは自明ですよね。

それでもおかたはさりげなく自分の「女」の部分を上手く使って巧みに元就との関係を良好なものに持っていこうとしていました。権謀術数の駆け引きと男女の駆け引きを巧みに使い分けているところ、さすがだなと。大人の関係ですね!

特に子供が生まれるまでのこの辺りの夫婦の駆け引きがとにかく読んでいて楽しかったのでした。こうした女性のしなやかでしたたかな強さっていう部分、男性が描く歴史小説では中々見られないですし…。

といったところでしょうか。

読みやすく、素敵な作品でしたので、歴女の方もそうでない方もお手にとって見られる価値はあるかもしれません。戦国時代も、やはり中々面白いですね!

山霧―毛利元就の妻〈上〉 (文春文庫)山霧―毛利元就の妻〈上〉 (文春文庫)
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Asuka10月号 感想

Asuka10月号買いました&読みました。付録も見ました。

Asuka (アスカ) 2011年 10月号 [雑誌]Asuka (アスカ) 2011年 10月号 [雑誌]
(2011/08/24)
不明

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ごくごく簡単な感想を。

連載の方はページ数が16ページ?と少なめでした。
和官吏と蔡尚書がいっぱいでてたような…。
で、次くらいで最終回?ってところみたいです。ただ、来月は掲載なさそうですので、再来月のコミックス発売と同時になるんでしょうかね?悠舜ちょっとでもいいのででてきて欲しいなあ(切実)。

ファンブックminiの方は本当にミニすぎでした。人物紹介ページたったの4ページしかないですし。ただ、その中でなぜか劉志美がいっぱい出ていたのが謎…。編集さんの好み?

短編小説の方は、漫画版よりも詳しかったので読み応えがありました。秀麗、戸部で景柚梨にまでチンチロリンのお誘いをかけようとするとは…!ちょっと面白かったです。

来月号の付録はスマートフォンユーザーの管理人には関わりないので、もし漫画の掲載がなければ購入せずかもです。

とりあえずは、こんなところで。

Asuka 9月号 感想

最終巻発売から1ヶ月がたちましたね。あっという間の一月でした。
淋しいと思いつつ、でもむしろ妄想の余地が大いに出てきて楽しかったりと、相変わらずのオタクぶりです。終わったのに、むしろ気分は盛り上がっているという不思議な現象ですね。

さて、背景テンプレートも変えて心機一転。相変わらずの妄想・感想語りをしたいと思います。

まずは先週手に入れたAsukaの感想から。

Asuka (アスカ) 2011年 09月号 [雑誌]Asuka (アスカ) 2011年 09月号 [雑誌]
(2011/07/23)
不明

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今回のAsukaは鳳珠の仮面を取った!というあの場面から。相変わらず美しい~ということになるんでしょうが、完全にご尊顔を見られたわけではないので、そこがちと残念だったかも。蔡尚書が独占で見てましたね。それよりもむしろ周りの反応がおもしろすぎでした。特に双花。宋太傅に殴られたようで、気絶してました。

後は黎深!がたくさんで。この頃の黎深はかっこうよかったなあ。でもこの頃のパターン、最終刊のパターンとやはり似てるんですね。敵に回したら怖いレベルが黎深→悠舜になったということですか。あと、規模が大きくなったってことでしょうかね。昔の作品を見直すと、最終巻に至るまでの物語にある一定のパターンがあるんだなと再認識できて良いですね。

コミックは、とりあえず「紫宮」で一旦終わりなのでしょうか?大いに気になりますね。できたら番外編だけでもいくつかコミック化していただければ嬉しいんですけどね。特に悠舜が登場するやつ!

イラスト集「銘画拾遺2009-2011」の方ですが、前のイラスト集に収録されていないものが多々登場で嬉しかったです。特に「ザ・ビーンズ」の付録になっていた悠舜・旺季・晏樹の3人組カラー表紙が大きなサイズで見られたのは嬉しかったですね。あと、『風』の悪夢組+貴族派のあの場面も収録されていたので、これもありがたかったです。黎深×百合も載っていましたよ!

ザ・ビーンズ外伝のカバーもたくさん載ってました。ただし、「運命が出会う夜」のカバーはなし。あと、朔洵登場分もなかったです。『紫闇(上・下)』の一枚物イラストもなかったので、それがちと残念。できたら正式にイラスト集第2弾でて欲しいんですけど…とかちらりと思ってしまいましたね。

由羅先生のコメントがいくつか載っておりまして、その中の一つが中々傑作。新年の獅子舞のイラストです。以下に引用しておきますね。

「新年と言うことで獅子舞です。獅子の頭はかなり重いらしく、ドヤ顔しつつ後ろ足に甘んじた静蘭の複雑な心境にも注目してやってください」

とのこと。「ドヤ顔」静蘭に受けてしまいました。何だかとっても「らしい」ですよ!ご苦労様です。

あと、由羅先生は少女漫画的に「李姫」盛り上げたかったみたいですね。残念!もっと見たかったです。

今月発売予定のキャラブックminiも楽しみですね。手に入れたらまた感想アップします。

とりあえず、今日のところはこの辺で。

彩雲国物語 『紫闇の玉座(下)』 感想(その10)

彩雲国物語 第22巻(本編第18巻)『紫闇の玉座(下)』 (朝廷・御史台および劉輝覚醒編)の感想(その10)です。

いよいよ感想・考察も10を数えるほどにまでなってしまいました。一応本編最後の感想・考察ということで、未来形の話を中心に。*妄想だらけですので、どうぞご注意を!

・次世代話(完全妄想バージョン)

やはり気になるのは、黎深と悠舜の子供たち。何かしら関係あって欲しいじゃないですか!ということで。何せ悪夢の同級生!?ですよ!!!まあ、黎深の子供は紅州生まれ、紅州育ちになりそうですし、悠舜たちは当然貴陽で生活するわけですから、子供たちの出会いはだいぶん後の可能性もありますね。

そういえば、悠舜と凜の子供は、(下)終了後すぐの夏頃に生まれる予定ですから、王様含め、旺季・晏樹・皇毅・悪夢組他みんなに祝福されて…ってなるんですね。随分幸せな子供になりそうですね!

……ということで、性別毎にパターン分けしてみました。

1.両方とも男子の場合:官吏になって秀麗の娘の寵を競うことに(笑)。

2.両方とも女子の場合:これまた官吏になって出世を競う!

3.悠舜の子が息子、黎深の子が娘:悠舜の息子は官吏に。黎深の娘も官吏になるか、悠舜の息子に一目惚れしてストーカーして追いかけ、最終的に紅家の婿に取る!*ちなみに、娘を嫁にやる選択肢は黎深に多分ない。

4.悠舜の子が娘、黎深の子が息子:息子は官吏兼将来の紅家当主!?悠舜の娘を嫁にとって姫家を紅家に取り戻すことに成功!

*3.4だと、紅家に悠舜の子供が持って行かれそうですね。鄭家の嫁or婿になるという選択肢はなさそう。いずれにせよ、黎深と親戚になるなんて、悠舜が猛烈に嫌がりそうですね!ただ、いずれにしても子供同士は仲良しとか妄想。母親が共にしっかりしているので、なんだかんだ言ってまっとうな子供たちの予感がします。妄想も過ぎたるは……なのでこの辺で終わりにしておきます。

・外伝で描いて欲しいこと

外伝は切に希望!したいので、ここで希望を(本編で書ききれなかったところを特に)書いておきます。

・黎深と悠舜の再会話を詳しく!
・悠舜の足の怪我の話(結局うやむやにされちゃいましたね。あれだけ引っ張ったのに…)
・貴族派3人の出会い
・茶州初期!(今回(下)を呼んで、やっぱり茶州編が原点なんだなと再認識しましたので)
・(下)で見ていた秀麗の夢の断片をそれぞれお話で!(書きそびれてましたが、玉華さんが雪那に剣を向けたところとか、鳳珠のお手紙作戦とか。あの辺り、詳しく欲しかったですよね)
・地方巡察史・紅秀麗:各地方の事件などを扱っていくところなど、読み切りなんかで是非!
・タンタンの藍州州牧救出大作戦!
・李絳攸・珍漫遊記。これは是非是非!宰相になるまでの迷子録、是非欲しいです。政策は迷わないでしょうから、安心してます。
・シ静蘭と皐韓升の羽林軍話。やはり、コンビを組むならこの話で!
・藍楸瑛と珠翠のその後
・十三姫と迅:青剣奪取作戦!
・リオウの宰相修行
・劉輝と秀麗の結婚式話とその後の結婚生活
・秀麗の娘の治世
・黎深と悠舜の子供を中心としたネオ・悪夢組話

……などなど、もう挙げだしたらいくらでも出てきますね。きっと要望も多いでしょうから、ぜひ出していただきたいですね。せめて悠舜話くらいは…。携帯配信のみはなしでお願いします!

・作品全体の魅力。

最後に、彩雲国シリーズ全体の魅力を箇条書きで。課題もたくさんありますが、それをも超えてここまで嵌まって読み続けた理由を書いた方がいいと思いまして。

1.コメディとシリアス、軽重のバランス具合の良さ。
2.魅力的な登場人物たち。(特に男性陣)
3.ヒロインの性格の共感と一貫性。主張がはっきりしていたところ。
4.甘すぎないが、それでも夢を見ることができること。
5.マルチプロットなので好きな登場人物の視点で物語を見ることが可能なところ。
6.多面的に物語を読むことができるところ。
7.つっこみどころがある点。(なさ過ぎても、さらっと一読しておしまいになってしまったら印象が薄い)
8.ハッピーエンドのところ。(読後感が良いのは、繰り返し読むに耐える作品になる必須条件)
9.ある程度お約束を守って作品を描いたこと。(読者の要求をある程度満たすのがプロの仕事)
10.徹底してエンターテイメントだったところ。

とりあえず、10個挙げてみました。重なっているポイントもあろうかと思いますが、やはり、人気の出る作品に共通するところがいくつかあったように思います。私はそれなりに物語好きではありますが、ブログに書くほどはまった作品はこれが唯一ですので、その意味ではとても吸心力のある作品だと思いました。少なくとも、私にとっては大変貴重な体験でした!!雪乃先生、由羅先生、本当にお疲れ様でした!!*次の作品、洋物希望かも…。

・御礼とご挨拶

…ということで、本編に関する感想・考察は以上ということにします。本当に今までいらしてくださった皆様、そして皆様からの暖かいコメントや拍手がなければ、ここまで感想ブログが続くことはなかったと思います。コメントをろくにお返しできずに申し訳ありませんでした。ここでまとめての形となりますが、御礼を申し上げさせていただきます。

本当にありがとうございました!

まだしばらくはAsuka関係の付録等がありますし、読み直しての妄想メモなど、まだまだ書きたいこともありますので、ブログは続けていきます。読み落としなどは、随時補完予定ですし、年表や官位相当表なども修正を図ろうと考えてます。無論、外伝が出ましたらその感想は当然書きますので、楽しみにしていただけましたらと。

そのうち、もしかして別の作家あるいは雪乃先生の新作等でブログを続けるかもしれません。またその際は遊びに来ていただけましたらとても嬉しいです!

一旦、中締めという形にします。彩雲国物語、本当に素敵な作品でした!
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プロフィール

蜂蜜檸檬水

Author:蜂蜜檸檬水
 さらに3年のブランクを経て、『ガラスの仮面』についてのブログにジャンル替えです。好きなことをつらつらと書いていきたいです。
*いずれにしましても全部私見ですので話半分で。

(お願い)コメント・拍手コメントを下さる際、必ずHN(ハンドルネーム)を入れて下さい。多くの方がいらして下さっているため、他の方と混同しないようにする必要があります。どうかご協力お願いします。

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