Honey Lemon Water

雪乃紗衣著『彩雲国物語』の小説・アニメ感想と妄想語りがメインのブログです。悪夢の国試組(黎深・鳳珠・悠舜)贔屓です。

彩雲国物語 『黒蝶は檻にとらわれる』 感想 (その6)

彩雲国物語第17巻 『黒蝶は檻にとらわれる』 (朝廷・御史台および紅家編その2)の感想(その6)です。最長記録更新ですね。大量のコメント、拍手ありがとうございます!!ものすごく励みになっています。もし何かご希望のネタ・ご質問があれば遠慮なくリクエストしていただけますと助かります。考察が今楽しくて仕方ありませんので……。

さて、ここでは陰謀について。*少し追記しました。ちょっと確定的過ぎたかも?なので。

3.ニセ鳳麟を探せ!

最初に一読したとき、清雅の前に現れた「鳳麟」は悠舜なのか……とかなりショックだったのですが、よくよくよく考えてみますと、果たして本当にそうなのだろうか?という気がひしひしとしています。あちこちの感想サイトさんをめぐりましたが、確定した見解は無いようなんですよ。つまり、私だけじゃなく、あれは悠舜じゃない!と思う(もしくは信じたい)向きが結構おられるということですし、わざと作者様が読者をミスリードさせている可能性も否定できません。ただ、そうなった場合、清雅が今回の件について大きく読みを外しているということにもなってしまうので、それもどうかと思いますし……。

ということは、結局あの「鳳麟」はいったい誰なのか?ということになりますね。というわけで、清雅の前に現れた「ニセ鳳麟」が誰なのかを作品を丹念にたどって考察してみたいと思います。

「ニセ鳳麟」話が出たのは貴陽紅邸を出た後秀麗たちが会話している場面からでしたね。
改めてまとめておきます。

<ニセ鳳麟をあぶり出すためのヒント>

a.ニセ鳳麟は朝廷の中で官吏である。

b.「鳳麟」の意味を知っているくらいなので限られた名門の家柄で大官なのは間違いなし。

c.「鳳麟」は主家の紅家から別の主家を見つけたのは確か。紅州から鳳麟印で命令がくるにしては黎深更迭後の日数からして早すぎるから。

d.兇手はかつて『青嵐』で登場した「牢の中の幽霊」=司馬迅がらみであるということ。(この段階で、『青嵐』で悠舜暗殺未遂があったことを思い出せば、悠舜でないのは明らか)

e.晏樹も皇毅もニセ鳳麟をやるには身分・理由等に無理がある。(by秀麗)

f.清雅の頭の中で思い描いている『あの人』=ニセ鳳麟は手段を選ばない人である。(清雅がその人物を詳しく知っているということは、ここ半年くらいしか知らないであろう悠舜とは別人だということになる)

g.晏樹も皇毅も、わざわざ秀麗を後宮入りさせて「あの人」に殺させないように計らうほどの人である(この時点で皇毅と晏樹はニセ鳳麟でないとわかる)*これがもし、もし悠舜ならどえらいことになってしまいます(と言いますか、泣きます)

h.ゆったりした足音の主で、御史室に無断で入り込んでも許される、数少ない人物。兇手を送ったことを肯定した笑みを浮かべていることから、兇手の飼い主ということになる。

i.秀麗が保管庫で調べて分かったこと:「碧宝」(この場合は碧万里)に頼んで鳳麟印を偽造させたのは間違いない(この段階で贋作事件は悠舜が帰還する前から始まっていたかと思われるので、悠舜が関わる可能性は限りなく低い)

j.晏樹と悠舜が回廊で話をする場面で晏樹が悠舜に偽造鳳麟印を手渡した時、「ニセモノだけど、少しは懐かしいだろう?」と言っている。(つまり、ここしばらく悠舜は偽造鳳麟印をみていなかったということ、および晏樹が持っているということで、晏樹はニセ鳳麟の片棒を担いでいるということもわかる)

以上十ヶ所より、次の結論にたどり着きます。すなわち、ここで暗躍した「ニセ鳳麟」は、やはり旺季か孫陵王なのではないかということです。

(追記)*実は、最初の候補は旺季のみでしたが、自分で書いた文を読み返してみて、そして早めにコメントくださった皆様からのご指摘を読むにつけ、孫陵王の可能性のほうが高いですね。「手段を選ばない」っていう部分が特に引っ掛かりましたから……。旺季はまだその辺はいろいろ考慮してくれそうですし。あと、旺季だと単純にすぎますよね、よく考えますと。いずれにせよ、この二人のどちらかなのは間違いなかろうと思います。(コメント頂いた皆様、ありがとうございました!)

一応作品を丹念に読むとこういう帰結が出ましたが、なにせ「鳳麟」という言葉は、紅家とつながりがあるということの方に力点が置かれていますので、やはりここは作者様がミスリードさせようとしておられたのでしょう。「鳳麟=悠舜」というあの黎深の告白で怒涛の衝撃波を読者に与える効果のために……。で、見事にみんな(私も含め)もろに受けてしまいましたね。

で、けっきょくここで言いたいのは、悠舜は「鳳麟」の名前を貸し、晏樹が実行役、皇毅は目付け役&もみ消し役で、旺季がこの3人を束ねる黒幕で、孫陵王が影の執行役(暗殺担当)っていう図式なのではないかと。ただし、紅家の権威を失墜させるための陰謀そのものは悠舜ではなく旺季が描いたのだと思います。この辺についてはまた別項で。

晏樹が現在の状況は悠舜の目論見通りだといって悠舜は否定していませんが、この状況自体は別に否定的にとらえる必要はありません。前にも書きましたが、未来を見据えた際に今までの状況よりはずっと良くなっているので。究極のところ、貴族派の陰謀が収まれば、人事配置はかなり実力主義でバランスが取れてきているわけですよ!単に一見王側には不利に見えるだけです。あ、ということは、悠舜はここで晏樹も騙しているということになりますね〜。ひとつ発見かもです。

ああ、作者様にしっかりやられてしまいましたね、ということでこの議論はこの辺にしておきます。答え合わせは次巻で。


ここもいったんこれで切ります。まだまだ論じるネタが尽きません。もうしばらくお付き合いくださると幸いです。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

*** COMMENT ***

こんにちは。
力の入った考察、読んでいて楽しいです。
一つ質問というか感想なんですが、私、どーしても桃が気になるんです。
最初に黎深に会いに行った鳳麒は確かに悠舜ですが、せん華王が会ったのは悠舜じゃないかも知れない。だって桃。秀麗は晏樹から桃をもらい、皇毅からあいつに桃をもらうなと言われてる。
ニセ鳳麒印を使ったのは晏樹ですが、藍家の龍が二人いるように鳳麒も実は晏樹と悠舜の二人だった、とか。悠舜と黎深の出会った時の降るような花は梨でしょうか?その場に姿は現さなくても晏樹も見ていたとか?
桃の花は薄紅色。。
なんか分からなくなりました(笑)
で、標家と結んで兇手を操っているのは晏樹でも皇毅でもありませんね。二人とも秀麗を積極的に殺そうとは思っていないし。旺季は標瑠華のやることは危ういと思っているのでこれも違う。
残るは陵王ですか。
今回貴族派のオジサマが目立ちましたが、その思惑、願いは微妙にそれぞれ違う気がします。
みんなの願いが叶う世が最上治なんでしょうが。

あと蛇足で悠舜と関係ないですが、秀麗とリオウが消息を絶った裏には標家がいそうですが、朔旬が出てきそうな気もします。しかし燕青がいながらさらわれたなら、静蘭は激怒するでしょうね(笑)
誰が救出に行くのでしょう?タンタンの活躍も期待だし。
黎深は百合を迎えにきて欲しいし。

お言葉に甘えまして、またお邪魔させていただきます〜。蜂蜜檸檬水様のここの考察を読んで、新たに思いついたんですが……旺季の目指すのは初めから『玉座か死』のうちの『死』で(茶太保のように)、孫陵王の目指すのは二つのうち『玉座に旺季を』で、二人の目指してるのが食い違ってる可能性はないでしょうか。旺季の真意を知りつつも、死なせる位なら死ぬ気で旺季を玉座につける、と影で陵王と晏樹が暗躍しまくってるとか。

旺季は晏樹や玉に『最後の貴族』と言われてるので、王に最後まで忠誠を誓ってて、王の為なら自らを汚すのも厭わない。皇毅に「何故お前を御史大夫につけたか分かってるな?」と言っていたから、皇毅に自分を捕縛・断罪させるつもりでは……旺季の真意に沿って忠実に行動してくれるであろう、三人中最も素直で忠実な皇毅を御史大夫にしたのでは、と。晏樹や悠舜だと、言う事聞かずに無理矢理助けそうですし。

陵王や晏樹は、旺季を死なせないためには死ねない(王が死んで、王位につくしかない)状況を作るしかないと内緒で画策。

で、皇毅は、旺季からの信頼と自分の役割も分かってるし、旺季を助けたいが為に手段選ばず暗躍してる陵王・晏樹の気持ちも分かるし、で間でどうしたらいいか揺れてる→とりあえず両方の証拠は隠滅しておこう、みたいな(笑)。だったらいいな〜…皇毅って『おうき』とも読めますよね〜(関係ないかな)。そして玖琅の名前の由来は『苦労』に違いないと確信してる今日この頃。

はじめまして

な・・・なんかすごい考察ですね・・・。

読んでいて「おーっ」ってなりました☆

私はまだ2回しか読んでないのでそこまで理解しきれていません。

もっと読みたいのですが、時間が(ノ◇≦。)


でもニセ鳳麟は私も悠舜ではないと思います!!

清雅に近づいたときの「ゆっくりした足音」だったかな?がちょっと悠舜かな???と思ったのですが、悠舜は確かにゆっくりだけど、悠舜なら杖の音とかそう表現されそうな気がして・・・


とか思ったり。


色々ウラを読んでて、彩雲国への愛を感じました(笑)

コメントの投稿

管理人にだけ読んでもらう

プロフィール

Author:蜂蜜檸檬水
彩雲国物語オタクです。小説・アニメその他作品の感想&勝手に考察・妄想語りが主です。*全部私見ですので話半分で。

(お願い)コメント・拍手コメントを下さる際、必ずHN(ハンドルネーム)を入れて下さい。多くの方がいらして下さっているため、他の方と混同しないようにする必要があります。どうかご協力お願いします。

カレンダー

10 | 2009/11 | 12
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

NHK時計

※この時計の時刻は、閲覧しているパソコンのものであり、必ずしも正確な時間とは限りません

FC2カウンター

カテゴリー
最近の記事
月別アーカイブ
ブログ内検索

リンク
Amazonウィジェット
QRコード

QRコード

RSSリンクの表示