彩雲国物語 『黒蝶は檻にとらわれる』 感想 (その5)
2008/12/02 (Tue)
彩雲国物語第17巻 『黒蝶は檻にとらわれる』 (朝廷・御史台および紅家編その2)の感想(その5)です。これまでいろいろ言ってきましたが、これからは悠舜を中心とした全般的な考察・未来予想・妄想等気になるところを一気に書いていきます。今回はその一部。まだまだ長いです。
1. 双龍と鳳麟
悠舜が静蘭に言っていた「双龍」の存在。これはかなり重大なことですね。というのも、これは、『青嵐』で十三姫が言っていた「すべてがうまくいく方法」を知っている人物でもあるはずだからです。
まず藍家の「双龍」の片方は龍蓮で「隠れ龍」のほうは藍家三つ子の中にいるとのことですよね。妥当に考えて長兄雪那かなと。わざと外して月・花のどちらか?とも考えられますが、なにせこの点に関しては全くヒントがないので想像できません。
ところが、「紅家にも一人」とありまして、こちらは家紋から考えると鳳麟=悠舜ということになりえるのじゃないかと。今回確定しましたしね。黒悠舜に惑わされている場合じゃないですね、よく読めば。
最初私は「天つ才」をもつ黎深か、邵可かと思っていましたが、家紋がらみで考えたほうがいいような気がしています。というのも、十三姫は龍蓮のことも示唆していたからです。龍蓮はまさに藍家の家紋「双龍蓮泉」からとった特別な名前ですし、十三姫は龍蓮もやろうとおもえばどんなにこんがらがった問題でも解けると言っていましたからね。
*これを言うと、今回の黎深の迷路謎ときも同じことを意味するのでは?となりますが、黎深も龍蓮同様やる気なしですから、やはり当てはまらないかと。ただし、これまでと違って黎深は変わる可能性があるんでまだ何とも言えません。とりあえず、今ある材料で考えてみると、ということです。そうでないとまた作者様は大幅に後付けで設定を変えられることがあり得そうなので、過剰な推測は止めておくことにします。
いずれにせよ、紅藍両家の家紋を表す存在は、まさにもつれた問題を解きほぐす鍵となるはずですから、そういう意味でも悠舜まだまだキーパーソンということになりそうですね。
実は、劉輝は「紅家の鳳麟」を既に宰相にしているわけですから、いざというときも何とかなりそうな予感!現在、いくら悠舜が読者には黒幕に見えても、まだまだ劉輝の逆転チャンスは残っているということです。何せ、どんなに劣勢でもひっくり返してしまえるほどの知略を持っている人ですからね!後は藍家を引っ張りだせば……となりますが、これも邵可が紅家当主となったことで何とかなりそうな予感……。『白虹』で邵可が藍家当主に頼んでいたことと絡むかも知れませんね。ちょっと楽観的になってきました。
2.彩八仙問題、ふたたび
さて、1.で提起した家紋の問題から発展して考えるべきなのが残りの彩八仙の問題。というのも、家紋を表す存在はファンタジー部分(特に彩八仙)にも絡んでくるのでは?という気がしているからです。
実は前回自分の中で崩れかけていた悠舜=仙人説がまた復活の兆しを見せてきました。家紋がらみになったので、むしろ確定に近くなってきたとも言えるんですよ。百合姫曰く、鳳麟は「紅家存亡の危機の時にあらわれ」、また「百年に一度現れるか否か」で、しかも、「向こうから勝手にぶらぶらやってくる」ってことでしたね。これって、めちゃくちゃ仙人チックな登場方法じゃないですか!しかも鳳麟が出た戦は全戦全勝って……よほどでないと難しいですし。一応古から続く名門中の名門ってことですから、そりゃあり得ないってことはないのでしょうが……。
ところで、私の中で気になっている場面と台詞があります。一つ目は確かにセン華王に滅ぼされるからっていうのもあったでしょうが、悠舜はまだ確定していないころから黎深を次代当主とみなして助けを求めに来たところ。ここは単純に優秀というので片づけるにはどうかなあっというだけなのですが。で、むしろ大事なのは二つ目のほうで、黒悠舜判明部分のあの言葉です。
「お約束しましたね……我が君。あなたを助けましょう、最後まで。そして私は、私の願いの先を見る。(後略)」
この台詞の中で一番大事なのが強調されていた「最後まで」という部分。これは確か『心藍』で、「たとえ紅藍両家が……」のところで言ってた台詞とリンクしているんですよね。わたしはすっかり忘れていて、最初この部分を読んだ時この箇所を「劉輝が王様でいられる最後まで」ととっていたのですが、よく考えれば「悠舜自身の人生の終わりまで」っていう解釈も可能なんですよね。まあ王様がやられたら悠舜もやばいので結局一緒という考え方もありですが……。
とにかく、私が言いたいのは後者の方、つまり悠舜は自分の死期を知っている?という気がしてならないんですよ。単に暗殺の危険とか、反逆者として処刑されるということではなくて。*ここの部分に関しては過去記事:鄭悠舜考察(4−1)をお読みいただけますと助かります。
一応こちらでかいつまんで申し上げておきますと、何かしら彼は生死に関して確信を持っている気がしてならないということです。もともと生きることに拘泥していないのは『黒蝶』の冒頭にも書かれていましたしね。
セン華王が悠舜に対してどのような「処置」をしたのかがわからないですが、「生かすも殺すも王の負け」ということで、端的に言って「半殺し」にはしてるかもですよね。どこかに怪我を負わせて放置すれば、やがて死ぬだろうといった感じで。(足のけがに関しては王様じゃないと解釈しているのですが、さてさて?)
*旺季がどこの段階で悠舜を拾ったのかがまだ不明なので何とも言えないんですが、セン華王とともに姫家討伐にやってきていたらすぐに拾えますけれど……。一応彼は文官というか監察御史だったんですよね?
で、もしもの話ですが、影月のように死んだあとに仙が入ったとしたら……?そして、その仙は白夜(影月の中にいますね)とは違ってずっと寝っぱなしで悠舜の中に入っているとしたら……?いずれは中の仙が目覚める可能性があって、その時に悠舜はこの世にはいられないってことになってしまう……?そこは秀麗ともリンクしていますけれど。
ただ、秀麗の場合と違って、悠舜のほうは既に仙と密約をしていて、何かのきっかけまではという約束をしているのではないかと。何せ悠舜は賢い人ですからね、「鳳麟」ですし。
どうも『黒蝶』の記述より、仙というのは死者の体の中に入るということですから、もしかして悠舜は既に……ということもなくはないんですよねえ……。うわー自分で書いててなんという展開(苦笑)。ただ、この説をとると、先ほどの言葉がかなり意味を持ってきますし、今ある材料で判断するならば、それなりに妥当なのではないかと思っています。
*まあ身贔屓が過ぎる妄想だとスルーしていただいて大いに結構なのですが、詳しくは1年以上前に書いた過去考察鄭悠舜考察(5)もあわせてご覧いただけますと助かります。
さて、藍家のほうはどうなんでしょうね?碧仙のこともありますのでここらは何とも言えないのですが……。やはり龍蓮か、三つ子の誰かか。新しい人物にはしないでほしいなということだけ希望しておきたいですね。
まだまだ書くことがあるんですが、長いのでここでいったん切ります。(その6)ではもっと陰謀めいた方向で。
1. 双龍と鳳麟
悠舜が静蘭に言っていた「双龍」の存在。これはかなり重大なことですね。というのも、これは、『青嵐』で十三姫が言っていた「すべてがうまくいく方法」を知っている人物でもあるはずだからです。
まず藍家の「双龍」の片方は龍蓮で「隠れ龍」のほうは藍家三つ子の中にいるとのことですよね。妥当に考えて長兄雪那かなと。わざと外して月・花のどちらか?とも考えられますが、なにせこの点に関しては全くヒントがないので想像できません。
ところが、「紅家にも一人」とありまして、こちらは家紋から考えると鳳麟=悠舜ということになりえるのじゃないかと。今回確定しましたしね。黒悠舜に惑わされている場合じゃないですね、よく読めば。
最初私は「天つ才」をもつ黎深か、邵可かと思っていましたが、家紋がらみで考えたほうがいいような気がしています。というのも、十三姫は龍蓮のことも示唆していたからです。龍蓮はまさに藍家の家紋「双龍蓮泉」からとった特別な名前ですし、十三姫は龍蓮もやろうとおもえばどんなにこんがらがった問題でも解けると言っていましたからね。
*これを言うと、今回の黎深の迷路謎ときも同じことを意味するのでは?となりますが、黎深も龍蓮同様やる気なしですから、やはり当てはまらないかと。ただし、これまでと違って黎深は変わる可能性があるんでまだ何とも言えません。とりあえず、今ある材料で考えてみると、ということです。そうでないとまた作者様は大幅に後付けで設定を変えられることがあり得そうなので、過剰な推測は止めておくことにします。
いずれにせよ、紅藍両家の家紋を表す存在は、まさにもつれた問題を解きほぐす鍵となるはずですから、そういう意味でも悠舜まだまだキーパーソンということになりそうですね。
実は、劉輝は「紅家の鳳麟」を既に宰相にしているわけですから、いざというときも何とかなりそうな予感!現在、いくら悠舜が読者には黒幕に見えても、まだまだ劉輝の逆転チャンスは残っているということです。何せ、どんなに劣勢でもひっくり返してしまえるほどの知略を持っている人ですからね!後は藍家を引っ張りだせば……となりますが、これも邵可が紅家当主となったことで何とかなりそうな予感……。『白虹』で邵可が藍家当主に頼んでいたことと絡むかも知れませんね。ちょっと楽観的になってきました。
2.彩八仙問題、ふたたび
さて、1.で提起した家紋の問題から発展して考えるべきなのが残りの彩八仙の問題。というのも、家紋を表す存在はファンタジー部分(特に彩八仙)にも絡んでくるのでは?という気がしているからです。
実は前回自分の中で崩れかけていた悠舜=仙人説がまた復活の兆しを見せてきました。家紋がらみになったので、むしろ確定に近くなってきたとも言えるんですよ。百合姫曰く、鳳麟は「紅家存亡の危機の時にあらわれ」、また「百年に一度現れるか否か」で、しかも、「向こうから勝手にぶらぶらやってくる」ってことでしたね。これって、めちゃくちゃ仙人チックな登場方法じゃないですか!しかも鳳麟が出た戦は全戦全勝って……よほどでないと難しいですし。一応古から続く名門中の名門ってことですから、そりゃあり得ないってことはないのでしょうが……。
ところで、私の中で気になっている場面と台詞があります。一つ目は確かにセン華王に滅ぼされるからっていうのもあったでしょうが、悠舜はまだ確定していないころから黎深を次代当主とみなして助けを求めに来たところ。ここは単純に優秀というので片づけるにはどうかなあっというだけなのですが。で、むしろ大事なのは二つ目のほうで、黒悠舜判明部分のあの言葉です。
「お約束しましたね……我が君。あなたを助けましょう、最後まで。そして私は、私の願いの先を見る。(後略)」
この台詞の中で一番大事なのが強調されていた「最後まで」という部分。これは確か『心藍』で、「たとえ紅藍両家が……」のところで言ってた台詞とリンクしているんですよね。わたしはすっかり忘れていて、最初この部分を読んだ時この箇所を「劉輝が王様でいられる最後まで」ととっていたのですが、よく考えれば「悠舜自身の人生の終わりまで」っていう解釈も可能なんですよね。まあ王様がやられたら悠舜もやばいので結局一緒という考え方もありですが……。
とにかく、私が言いたいのは後者の方、つまり悠舜は自分の死期を知っている?という気がしてならないんですよ。単に暗殺の危険とか、反逆者として処刑されるということではなくて。*ここの部分に関しては過去記事:鄭悠舜考察(4−1)をお読みいただけますと助かります。
一応こちらでかいつまんで申し上げておきますと、何かしら彼は生死に関して確信を持っている気がしてならないということです。もともと生きることに拘泥していないのは『黒蝶』の冒頭にも書かれていましたしね。
セン華王が悠舜に対してどのような「処置」をしたのかがわからないですが、「生かすも殺すも王の負け」ということで、端的に言って「半殺し」にはしてるかもですよね。どこかに怪我を負わせて放置すれば、やがて死ぬだろうといった感じで。(足のけがに関しては王様じゃないと解釈しているのですが、さてさて?)
*旺季がどこの段階で悠舜を拾ったのかがまだ不明なので何とも言えないんですが、セン華王とともに姫家討伐にやってきていたらすぐに拾えますけれど……。一応彼は文官というか監察御史だったんですよね?
で、もしもの話ですが、影月のように死んだあとに仙が入ったとしたら……?そして、その仙は白夜(影月の中にいますね)とは違ってずっと寝っぱなしで悠舜の中に入っているとしたら……?いずれは中の仙が目覚める可能性があって、その時に悠舜はこの世にはいられないってことになってしまう……?そこは秀麗ともリンクしていますけれど。
ただ、秀麗の場合と違って、悠舜のほうは既に仙と密約をしていて、何かのきっかけまではという約束をしているのではないかと。何せ悠舜は賢い人ですからね、「鳳麟」ですし。
どうも『黒蝶』の記述より、仙というのは死者の体の中に入るということですから、もしかして悠舜は既に……ということもなくはないんですよねえ……。うわー自分で書いててなんという展開(苦笑)。ただ、この説をとると、先ほどの言葉がかなり意味を持ってきますし、今ある材料で判断するならば、それなりに妥当なのではないかと思っています。
*まあ身贔屓が過ぎる妄想だとスルーしていただいて大いに結構なのですが、詳しくは1年以上前に書いた過去考察鄭悠舜考察(5)もあわせてご覧いただけますと助かります。
さて、藍家のほうはどうなんでしょうね?碧仙のこともありますのでここらは何とも言えないのですが……。やはり龍蓮か、三つ子の誰かか。新しい人物にはしないでほしいなということだけ希望しておきたいですね。
まだまだ書くことがあるんですが、長いのでここでいったん切ります。(その6)ではもっと陰謀めいた方向で。

